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プロンプトの基礎:AIとやり取りするための4つの視点


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はじめに

生成AIは、こちらがどんなふうに声をかけるかで、返ってくる答えが大きく変わります。「思った通りの答えにならないな」と感じたことがある人も多いと思いますが、それはAIの性能の問題というより、こちらの伝え方がポイントになっていることが多いです。


ここでは、私自身が教育や研究の中でAIを使ってきて「これを意識するとすごく変わる」と感じた 4つの視点 をシェアします。特別なスキルではなく、ちょっとした工夫でやり取りがグッと実用的になります。同時に、生成系AIからの返答を全て鵜呑みにするといったことは常にあたまの中に入れておく必要があります。


1.Persona(役割を与える)

AIに「誰として答えてほしいか」を伝えると、出力が変わります。役割を指定すると、回答の角度がグッと具体的になります。


例:

  • TOEICの講師として解説してください。

  • 学術論文の査読者としてコメントしてください。


2.Task(やってほしいことを伝える)

「何をしてほしいか」をシンプルに書きましょう。回りくどくせず、一文でズバッと書くのがコツです。


例:

  • この英文を添削してください。

  • 次の文章を200字以内にまとめてください。


3.Context(背景や条件を添える)

同じ依頼でも、背景によって最適な答えは変わります。背景を伝えるだけで、AIは「誰に向けた答えか」を理解してくれます。


例:

  • 大学1年生の授業で使う想定です。

  • 取引先に送るビジネスメールです。


4.Format(形式を指定する)

アウトプットの形を指定しておくと便利です。形式を決めておくと、あとから編集する手間が大幅に減ります。

例:

  • 箇条書きで3点にまとめてください。

  • 英語と日本語の対訳で示してください。


実際の依頼例と曖昧な結果が返ってくる依頼

曖昧な依頼

英語を勉強したいので、何か教えてください。

→ 答えが漠然としてしまい、役立ちにくい。


4つの視点を取り入れた依頼

TOEICの講師として、大学1年生の授業で使えるTOEICリーディング問題を3問作成してください。  
各問題には本文・設問・4つの選択肢・正解を含め、最後に簡単な解説をつけてください。

→ 役割・タスク・背景・形式が明確で、実際に教材としてすぐ使える内容に。


まとめ

AIへの依頼は「聞いてみる」だけではなく、ちょっと工夫を加えることで一気に使えるものになります。


  • Persona(役割)

  • Task(やってほしいこと)

  • Context(背景や条件)

  • Format(形式)


この4つを意識するだけで、AIは便利な道具から、教育や研究、日常の頼れるパートナーに変わります。


おわりに

私もまだ試行錯誤の途中ですが、この視点を持つようになってから、AIを仕事の効率化やブレーンストーミング、データ分析など「実際に活かす」場面が増えました。このサイトでは、こうした基礎に加えて、具体的なプロンプト例や応用的な使い方もシェアしていきたいと思っています。

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